【判例から見る】マタハラとは?~ツクイ事件~
社会保険労務士法人Aimパートナーズです!
前回の記事にてご紹介したマタニティハラスメント(マタハラ)事例は、「妊娠や出産により解雇、その他不利益な取扱いをしたもの」を紹介しました。
前回の記事はコチラ↓
このような場合、実際に行われた不利益な取り扱いに対し労使間で争いがおこります。
しかし、今回はご紹介するマタハラ事例は「妊娠、出産している状態そのものへの嫌がらせ」。
精神的苦痛による慰謝料請求が行われることが多いです。
普段の言動によりあなたにも起こりうる内容となっているので、かかさずチェックしていきましょう!
【目次】
◆ツクイ事件(福岡地裁小倉支部平成28年4月19日判決)概要
◆判旨
◆まとめ
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◆ツクイ事件(福岡地裁小倉支部平成28年4月19日判決)概要
介護サービス業等を営む被告Y1のA営業所で介護職員として勤務していたXが、上長であるA営業所長Y2に対し、妊娠したことを告げて業務の軽減を求めたところ、Y2は業務軽減に応じず、業務軽減を求める権利を否定する発言や嫌がらせを行ったと主張。
Y2に対しては不法行為、Y1に対しては使用者責任および労働契約上の就業環境整備義務違反(債務不履行)に基づき、損害賠償を請求した。
◆判旨
〇Y2は、以下のような発言があったと認められた。
・労働者が妊娠を理由として業務の軽減を申し出ることは許されないととれる発言(「妊婦として扱うつもりないんですよ。」)
・流産をしても構わないという覚悟をもって働くべきといった発言(「万が一何かあっても自分は働くという覚悟があるのか、働く以上、そのリスクが伴う」)
→Y2の言動は業務指導の一環ということができ、嫌がらせの意図はないとしたものの、配慮不足の点が認められ、これらの発言は全体として社会通念上許容される範囲を超えており妊産婦労働者(X)の人格権を侵害するものと判断。
〇Y1及びY2が、8月1日にXから妊娠の報告を受けてから、同年12月になるまで具体的な措置を講じることはなかった
→職場環境を整え、妊婦であったXの健康に配慮する義務に違反したものといえる。
よって裁判所は、Y2の不法行為およびY1の使用者責任に基づき、35万円の損害賠償を認めた。
◆まとめ
いかがでしたでしょうか。
解雇や配置転換など具体的な人事異動等は行っていなかったとしても、日頃の言動や配慮に欠けた行動がマタハラに該当する可能性があります。
これらは使用者のみが気を付ければよい問題ではありません。
上司や同僚もマタハラを起こしうる可能性があるという意識をしっかりと持って人材教育をおこなっていきましょう。
ハラスメント意識の低い社員がいる、従業員が妊娠しどうすればいいかわからないと感じた方は、まずはお気軽に社会保険労務士法人Aimパートナーズまでお問合せください!
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