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第54回社会保険労務士試験合格者発表 合格率5.3%

   

 厚生労働省は、第54回社会保険労務士試験の合格者を発表しました。今回の試験は、令和4年8月28日に全国19都道府県の会場で実施されています。

 我々社会保険労務士は、労働・社会保険に関する専門家で、労働社会保険諸法令に基づく申請書類などの作成や労務管理、社会保険に関する相談・指導などを行うことを業としています。

 弊所の職員も受験したのですが、残念ながら結果及ばず。。。来年に期待したいところですね。

 

 試験についての結果・概要は以下の通りです。

(1)受験申込者数 52,251人(前年50,433人、対前年3.6%増)

 うち科目免除者 1,020人(うち公務員特例の免除者 461人)

(2)受験者数 40,633人(前年37,306人、対前年8.9%増)

 うち科目免除者 841人(うち公務員特例の免除者 376人)

(3)受験率 77.8%(前年74.0%)

(4)合格者数 2,134人(前年2,937人)

(5)合格率 5.3%(前年7.9%)

 

 2021年の合格率が7.9%、2020年試験が2.6%です。2020年の試験が難しかったため、2021年では合格率が上がっています。2021年の合格率が高かったため、今年度は少し厳しくした感じでしょうか。おそらく来年度も5%台で合格率を設定しそうな気がします(個人の見解です)

 

 さて、実際に社会保険労務士(以下、社労士)は、どのような業務が出来るかというと、具体的に社会保険労務士法(以下、社労士法)で規定されています。

 

(社会保険労務士の業務)

第二条 社会保険労務士は、次の各号に掲げる事務を行うことを業とする。

一 別表第一に掲げる労働及び社会保険に関する法令(以下「労働社会保険諸法令」という。)に基づいて申請書等(行政機関等に提出する申請書、届出書、報告書、審査請求書、再審査請求書その他の書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識できない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。)をいう。以下同じ。)を作成すること。

二 労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類(その作成に代えて電磁的記録を作成する場合における当該電磁的記録を含み、申請書等を除く。)を作成すること。

三 事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について相談に応じ、又は指導すること。

※1号業務の詳細がまだありますが、ここでは割愛しておきます。

 

 いわゆる我々の間で「一号業務」「二号業務」「三号業務」と呼ばれているものです。

 

一号業務は、行政機関に提出する労働社会保険諸法令に基づく申請書、届出書、報告書などを作成することや代行すること、及び労使間の紛争の代理人や行政機関に対する主張の代理人になることです。

 

二号業務は、労働社会保険諸法令に従う帳簿書類の作成、労働者名簿や賃金台帳の作成請負、就業規則や各種労使協定の作成などですね。

 

三号業務は、労務管理や社会保険などに関する相談、アドバイス、コンサルティングなどになります。

 

 このうち、1号業務及び2号業務が独占業務となっています。社労士以外のものが、他人の求めに応じ報酬を得て、業として行ってはならない(有償独占業務)と社労士法で規定されています。

 実は三号業務は独占業務となっておりません。社労士以外のものでも業務を行うことができます。まぁ、実際には社会保険労務士ではない人に、相談業務を依頼し、その後従業員トラブルなどが起きてしまった場合にどうするか、というリスクはあるとは思いますが。。。(弁護士は除いて)

 また、「他人の求めに応じ報酬を得て」行ってはならないので、無償であれば一号業務、二号業務を行うことができます。

ただし、こちらも専門性が高い業務を無償で行う人がいればの話ですが。

 

「労働社会保険諸法令」とは、具体的にどの法律を指すのか、別表を記載しておきますので、興味がある方はご覧ください。

□社会保険労務士法 別表第一(第二条関係)

一 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)

二 労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)

三 職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)

四 雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)

五 労働保険審査官及び労働保険審査会法(昭和三十一年法律第百二十六号)

六 削除

七 職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)

八 駐留軍関係離職者等臨時措置法(昭和三十三年法律第百五十八号。第十条の二の規定に限る。)

九 最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)

十 中小企業退職金共済法(昭和三十四年法律第百六十号)

十一 国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法(昭和五十二年法律第九十四号)

十二 じん肺法(昭和三十五年法律第三十号)

十三 障害者の雇用の促進等に関する法律

十四 削除

十五 激甚じん災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和三十七年法律第百五十号。第二十五条の規定に限る。)

十六 労働災害防止団体法(昭和三十九年法律第百十八号)

十七 港湾労働法(昭和六十三年法律第四十号)

十八 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律

十九 炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法(昭和四十二年法律第九十二号)

二十 労働保険の保険料の徴収等に関する法律

二十の二 家内労働法(昭和四十五年法律第六十号)

二十の三 勤労者財産形成促進法(昭和四十六年法律第九十二号)

二十の四 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和四十六年法律第六十八号)

二十の五 沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号。第七十条の規定に限る。)

二十の六 労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)

二十の七 作業環境測定法(昭和五十年法律第二十八号)

二十の八 建設労働者の雇用の改善等に関する法律(昭和五十一年法律第三十三号)

二十の九 賃金の支払の確保等に関する法律(昭和五十一年法律第三十四号)

二十の十 本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法(昭和五十六年法律第七十二号。第十六条(第十八条の規定により読み替える場合を含む。)及び第二十条の規定に限る。)

二十の十一 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律

二十の十二 地域雇用開発促進法(昭和六十二年法律第二十三号)

二十の十三 中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律(平成三年法律第五十七号)

二十の十四 介護労働者の雇用管理の改善等に関する法律(平成四年法律第六十三号)

二十の十五 労働時間等の設定の改善に関する特別措置法(平成四年法律第九十号)

二十の十六 短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律

二十の十七 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律

二十の十八 林業労働力の確保の促進に関する法律(平成八年法律第四十五号。第十三条の規定に限る。)

二十の十九 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律

二十の二十 個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律

二十の二十一 石綿による健康被害の救済に関する法律(平成十八年法律第四号。第三十八条及び第五十九条の規定に限る。)

二十の二十二 次世代育成支援対策推進法(平成十五年法律第百二十号)

二十の二十三 職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律(平成二十三年法律第四十七号)

二十の二十四 生活困窮者自立支援法(平成二十五年法律第百五号。第十六条第一項及び第二十一条第二項の規定に限る。)

二十の二十五 専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法(平成二十六年法律第百三十七号)

二十の二十六 青少年の雇用の促進等に関する法律(昭和四十五年法律第九十八号)

二十の二十七 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成二十七年法律第六十四号)

二十の二十八 新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための雇用保険法の臨時特例等に関する法律(令和二年法律第五十四号)

二十の二十九 特定石綿被害建設業務労働者等に対する給付金等の支給に関する法律(令和三年法律第七十四号)

二十一 健康保険法

二十二 船員保険法

二十三 社会保険審査官及び社会保険審査会法(昭和二十八年法律第二百六号)

二十四 厚生年金保険法

二十五 国民健康保険法

二十六 国民年金法

二十六の二 年金生活者支援給付金の支給に関する法律(平成二十四年法律第百二号)

二十七 独立行政法人福祉医療機構法(平成十四年法律第百六十六号。附則第五条の二の規定に限る。)

二十八 石炭鉱業年金基金法(昭和四十二年法律第百三十五号)

二十九 児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)

二十九の二 平成二十二年度等における子ども手当の支給に関する法律(平成二十二年法律第十九号)

二十九の三 平成二十三年度における子ども手当の支給等に関する特別措置法(平成二十三年法律第百七号)

三十 高齢者の医療の確保に関する法律

三十一 介護保険法

三十二 前各号に掲げる法律に基づく命令

三十三 行政不服審査法(前各号に掲げる法令に係る不服申立ての場合に限る。)

 

 非常にたくさんの法律を取り扱うことができます、これだけでも社労士業務の範囲が広いことがわかりますね。

 多くの法律を取扱いができるからこそ、社労士に顧問契約をお願いする価値があると思います。就業規則の作成、労務相談、労務顧問、労務手続きなどお困りの方がいらっしゃいましたら、是非Aimパートナーズまでご連絡ください。

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