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【判例】就業規則による不利益変更①

   

 

社会保険労務士法人Aimパートナーズです! 

 

就業規則のある会社は、「もう少し会社が有利な内容に変更したいな…」などと感じたことはないでしょうか。

 

労働契約法では、「労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより不利益に労働条件を変更することはできない。」と規定されています。

 

しかし、合わせて「変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が合理的なものであるときはこの限りではない」とも記載があるのです!

 

合理的とは一体どの程度の内容なのか?

 

判例を見ながら勉強していきましょう!

 

 

 

 

 

【目次】

◆第四銀行事件 最高裁平成9年2月28日判決 概要

◆判旨

◆まとめ

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◆第四銀行事件 最高裁平成9年2月28日判決 概要

 

 

55歳定年制を採用する銀行において、健康な男子職員は58歳まで賃金水準を落とさずに定年後も在職が確実であったところ、就業規則を変更し定年年齢を60歳に引き上げた

 

それに伴い、55歳以降の賃金水準を従来の63%ないし67%に引き下げた

職員であった男性は、就業規則の不利益変更を無効と主張し、55歳以降の賃金につき従来の額との差額を求める訴えを提起。 

⇒第一審及び控訴審ともに職員の請求を棄却

 

 

 

◆判旨

 

かなりの不利益変更ではありますが、変更内容は合理的とされ、認められたのです!

 

この判例では、以下のポイントが総合考慮され「合理性」が判断されました。

  • ・就業規則の変更によって従業員が被る不利益の程度
  • ・変更の必要性の内容や程度、変更後の就業規則の内容自体の相当性
  • ・代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況
  • ・労働組合等従業員との交渉の経緯
  • ・同種事項に関する我が国社会における一般的状況

 

では実際にこのポイントと今回の状況を照らし合わせてみましょう。

 

① 就業規則の変更によって従業員が被る不利益の程度 … ✖

⇒従来の制度の下で得られた金額を2年近くも長く働いてようやく得られるのであるから、間違いなく不利益変更である。

 

② 変更の必要性の内容や程度、変更後の就業規則の内容自体の相当性 … 

⇒当時は、60歳定年制の実現が国家的な政策課題とされ、国から定年延長の早期実施の要請があり、また、その定年延長に伴う人件費負担により、賃金水準を見直す必要性も高かった。

 

③ 代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況 … 

⇒福利厚生制度の適用延長や拡充、特別融資制度の新設等の措置が講じられ、また、60歳まで安定した雇用が確保されるという利益は少なくない。

 

④ 労働組合、従業員との交渉の経緯 … 

⇒従業員の約90%で組織する労働組合と協議したうえでの締結。

 

⑤ 同種事項に関する我が国社会における一般的状況 … 

⇒国家としての政策課題だったことに加え、定年制については他の地方銀行の例とほぼ同様。賃金水準も、他の地方銀行の賃金水準や社会一般の賃金水準と比較して、かなり高いものであった。

 

したがって、定年制導入に伴う就業規則の変更は有効である。

 

 

 

◆まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

 

もし従業員にとって不利益となる就業規則の変更を行いたいと考えられている方は今回ご紹介したポイントに現在の会社の状況を当てはめてみて下さい。

なかなか厳しいと感じられた方が多いのではないでしょうか。

 

実際に就業規則の変更について(内容の精査、変更手続き、従業員の周知など)お困りの事業主様はお気軽に社会保険労務士法人Aimパートナーズまでお気軽にお問合せください!

 

 

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