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【採用活動】内定取り消しはできる?

      2023/09/22

 

 

 社会保険労務士法人Aimパートナーズです!

 

 「内定取り消し」とは一般的に採用予定や就任予定の人材に出した「内定」つまり決定を取り消すことを指します。

 

 採用活動を行っていれば、「ほかにもっといい人材が見つかった」「内定者とのミスマッチが発覚した」など企業が「内定取り消し」をしたくなるような場面は起こり得ますよね。

 

 今回は、実際に内定の取り消しは行っていいことなのか、また、取り消した場合に企業側に考えられるリスクについてご説明していきます。

 

 

【目次】

◆「内定取り消し」実際にやっていいの?

◆内定取り消しできる理由とは?

◆内定取り消しが企業に与えるデメリット

◆まとめ

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◆「内定取り消し」実際にやっていいの?

 

 内定という状態は、「始期付解約権留保付労働契約」が成立しているという状態となります。

 これは採用内定時には知る事や予測することができなかったような事実が起きたときに限り解約権を行使することができる状態です。

 つまり、内定は原則、雇用を保障する労働契約であるため、企業側の都合による一方的な破棄は合理的理由が認められない限り無効となります。

 実際に、最高裁判所の判例(大日本印刷事件最高裁判決 昭54.7.20)では「客観的に合理的と認められ、社会通念の上で相当と是認できる場合」に限り、内定を取り消せるとされました。

 

 

◆内定取り消しが認められる理由とは?

 

 では「客観的に合理的と認められ、社会通念の上で相当と是認できる場合」とはどのような状況でしょうか?

 具体的には、内定者本人に何らかの問題がある状況が多くあげられます。

 

・内定者が病気になったりケガをしたりして就業できなくなった

・内定者の犯罪や不適切な言動

・内定者が学校を卒業できない

・内定者が企業に提出した書類や申告に虚偽が発覚した。

 

 企業側の都合によって内定取り消しが認められる理由として挙げられるのは、「災害や経済情勢の悪化などが原因となって、内定を出した後急激に業績が悪化した」のような、新規採用自体を断念しなければならないような経営事情が発生したときのみです。

 

◆内定取り消しが企業に与えるデメリット

 

 実際に内定取り消しをした場合、会社側のリスクは多くあります。

 

 新卒者の内定取り消しや、入社時期の繰下げをした会社は、その旨をハローワークに通知することが厚生労働省の通達で求められています。

 

 そして、「内定取り消しに関する対応が不十分なケース」であると認定されてしまうと、厚生労働省によりこの通知の内容と会社名が公表されることがあります。

 

 実際に公表されているサイト↓

(厚生労働省/令和5年3月新卒者内定取消し等の状況を公表します)

 

 また、現在ではSNSやネット掲示板による会社のイメージダウンが最も怖いと言えるのではないでしょうか。

 

 内定者とトラブルとなった場合、そのような不特定多数の人に向けた発信の他、損害賠償をはじめとした法的責任が及ぶことも考えられます。

 

 

◆まとめ

 

 いかがでしたでしょうか。

 採用活動をする際は、気を付けるポイントが多くあります。

 

 口頭でのやり取りではなく、内定通知書や誓約書などの書類を効果的に利用し進めていくことが必須です。

 

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