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【判例から見る】競業避止義務とは?~三晃社事件~

   

 

 

社会保険労務士法人Aimパートナーズです! 

 

2週にわたり競業避止義務の判例を、ご紹介しております。

 

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みなさん、競業避止義務が認められるための「合理的な理由」についての考え方には、慣れてきたころではないでしょうか?

 

① 会社に保護すべき正当な利益があること(競業を禁止する正当な目的があること)

② 従業員の在職中の地位・職務内容が義務を課すのにふさわしいこと

③ 競業禁止の対象行為が限定されていること

④ 競業禁止の期間の有無・程度

⑤ 地域の限定の有無・程度

⑥ 代償措置の有無・内容

 

今回は、また少し違う視点から、競業避止に関する退職金返還についての判例を見ていきましょう!

 

 

 

【目次】

◆三晃社事件 (S52.08.09最高裁)概要

◆判旨

◆まとめ

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◆三晃社事件 (S52.08.09最高裁)概要

 

広告代理店Y社では、今後同業他社に就職した場合には就業規則の定めに従い半額をY社に返還する旨が規定されていた。

 

Xは、退職金を受け取り自己都合退職したが、その後同業他社へ入社。

 

それを知ったY社は、支払済み退職金の半額を返還するよう求めて提訴。

 

名古屋地裁は、退職金の半額を没収するのは労基法16条(損害賠償予定の禁止)に当たり、無効であるとして、Y社の訴えを棄却したものの

 

名古屋高裁では、従業員の足止め効果を意図したものとはいえ、実質的に損害賠償を予定したものとはいえないとして、原判決を取り消した。

 

 

◆判旨

 

この判例ではY社での競業避止義務の規程の有効性について争われたのではなく、

同業他社に就職した場合は退職金の半額をY社に返還するという就業規則の規定に対する有効性について争われました。

 

◎同業他社への再就職をある程度の期間制限することは、直ちに社員の職業の自由等を不当に拘束するものとは認められない。

 

◎Y社が退職金規則で、同業他社に再就職した社員の退職金を一般の自己都合による退職の場合の半額と定めることも、本件退職金が功労報償的な性格を併せ持っていることからすれば、合理性のない措置とはいえない。

 

◎制限に反する就職をしたことにより勤務中の功労に対する評価が減殺されて、一般の自己都合による退職の場合の半額の限度においてしか退職金の権利が発生しないこととする趣旨であると解すべき

 

→この定めは、その退職金が労基法上の賃金にあたるとしても、労基法16条(損害賠償予定の禁止)、24条1項(全額払いの原則)、民法90条(公序良俗)等の規定に違反するものではない。

 

 

 

◆まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

 

率直な感想ですが、同業他社へ就職される可能性を低くするため、Y社はよく考えたな~と思いました。

従業員は退職金返還の規程があるものの、自らの選択で同業他社へ就職した、というかたちになりますね。

 

どうにか自社の従業員に競業避止義務を課せたい、どこまでやっていいか相談したいと感じた事業主様は、まずはお気軽に社会保険労務士法人Aimパートナーズまでお問合せください!

 

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